検査課

検査課とは

検査課では「迅速かつ正確な検査データを日々心がけ、思いやりをもって全ての患者さまに接し、地域医療に貢献する」を基本に各診療科からの依頼に応じて、血液や尿、細菌を扱う検体検査と、心電図や超音波検査などの生理検査と眼科業務を行っております。

スタッフ

  • 臨床検査技師:10名
     超音波検査士 2名
     緊急臨床検査士 2名 
     日本がん検診精度管理中央委員会乳房超音波技術認定 3名
  • 視能訓練士:3名

生化学検査

生化学検査とは、採血した血液や尿などの様々な成分を分析し、からだに異常がないか、どの部分の疾患なのか、栄養状態がどうかなどを推測する検査です。
当院では令和3年8月に機器更新を行い、以前の機器より処理能力が高く検査時間が短縮されました。
以前は、外部委託しており検査結果が出るまでに数日かかっていた、脂質検査や心不全の指標となるBNPなどの検査が院内で検査できるようになりました。

製造元:日本電子
機種:JCA-ZS050

血液学検査

血液検査では、血液中の血液細胞である赤血球・白血球・血小板などを調べています。

血液細胞の数や濃度を調べる血球計数検査は、貧血や炎症だけでなく様々な疾患のスクリーニング検査として用いられています。また、血液の固まる能力・溶かす能力を調べる凝固線溶検査では、血液が固まらないように予防する薬(抗凝固薬)の治療効果の判定にも役立ちます。

主な検査項目

血算
検査赤血球数、白血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値、MCV(平均赤血球容積)
MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)、MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)
血小板数、網赤血球数、白血球分類
凝固検査
PT(プロトロンビン時間)、APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)フィブリノゲン量、アンチトロンビンⅢ、FDP、Dダイマー
形態検査
赤血球形態異常の判別、血小板形態異常の判定、白血球分画細分類、骨髄検査

図1

製造元:Sysmex
機種:CS 1600

図1.jpg2

製造元:Sysmex
機種:XN 1000

免疫血清検査

免疫血清検査とは、免疫学的な反応を用いて病原体の有無などを調べる検査です。
血液中のホルモンなど微量な物質の測定を行う検査です。
当院では感染症では肝炎ウイルス(B型、C型)、人免疫不全ウイルス(HIV)など、ホルモン検査では甲状腺ホルモン、性腺ホルモンなどの測定をしています。

製造元:Sysmex
機種:HISCL

心電図検査

心臓の働きをみる基本の検査です。心臓の電気興奮(働き)を波形として記録します。
痛みはなく体への影響もない検査です。

12誘導心電図

脈の乱れ(不整脈)や胸の痛み、動悸などの症状の診断のために行う検査です。
また、手術を受ける前や、健康診断でも行われています。
検査時間は比較的短く5分から15分くらいです。

ホルター心電図

小型の心電計を装着して、普段通りの生活をし、心電図を24時間記録します。
不整脈や狭心症などの有無を調べます。

主な検査項目

ベルトコンベアー(トレッドミル)の上を歩行したり、軽く走ったりすることにより心臓に負担をかけ、安静時では現れない心電図の異常を調べる検査です。

血圧脈波検査

両手足に血圧計を巻き、血管のつまり具合や硬さを調べる動脈硬化の検査です。
10分くらいの検査です。

図5

呼吸機能検査

最大限息を吸ったり、最大限息を吐いたりして、肺の大きさ(肺活量)や気管支が狭くなっていないかを調べる検査です。

脳波検査

脳が活動している時に生じる非常に弱い電気活動を波形として調べます。
頭皮上にクリームで電極をつけ、電気活動を記録し、脳に関する病気の診断、治療効果を見ます。てんかん、熱性けいれん、意識障害などの診断に役立ちます。

神経伝導速度

動きづらさや脱力、感覚の鈍さ、しびれ、痛みなどの症状に対し、運動神経と感覚神経の伝わる速度を測定します。手、足や顔に電極をつけて電気刺激を行い、神経を興奮させて検査します。痛みを伴う検査です。

簡易終夜呼吸モニター

睡眠時無呼吸症候群の可能性があるか調べます。
日中ねむけがある方や、いびきが気になる方、就寝中に呼吸が止まっていると指摘のある方が、小型の機械を自宅に持って帰っていただき、就寝中の呼吸状態や、血中酸素濃度、脈拍、胸の動きいびきなどを記録します。

超音波(エコー)検査

腹部超音波

肝臓・胆嚢・腎臓・脾臓・膵臓などの臓器に、大きさに異常が無いか、出来物ができていないか調べます。

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頸動脈超音波

頸部(首)の動脈の動脈硬化の進み具合や血液の流れを調べます。
頸動脈の壁の厚さやプラーク(あぶらの塊)を計測したり、動脈の中の様子を調べます。

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心臓超音波

心臓の形や大きさ、心筋の厚さ、心臓の動きや、弁の閉鎖不全による逆流などを調べます。
心不全の状態や心肥大、弁膜症などがわかります。
新しい機械が導入されました。画像の映りもすごく良くなり、検査の精度も向上しました。

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甲状腺超音波

甲状腺の大きさや形態、血流をみて炎症の有無を調べたり、腫瘤の有無や形状、位置などを調べます。頸部の周辺リンパ節の腫脹や形態の異常も同時に調べます。

乳腺超音波

乳房中にしこりや腫瘤がないかを調べます。腫瘤の性状や広がりを観察し、乳がんの診断に役立てます。

下肢動脈超音波

足の付け根から膝裏、ふくらはぎ動脈に動脈硬化による血管狭窄や閉塞による末梢動脈疾患がないか調べます。
鼠径の付近から足首まで一通り見ていきます。

下肢静脈超音波

足の付け根から膝裏、ふくらはぎを静脈に血栓【血の塊】による深部静脈血栓症がないかを調べます。